AIを使えない人の8割は「わからない」ではなく「怖い」――フリーランスこそAIを参謀にすべき理由

孤独な意思決定から解放される、新しい働き方のはじめ方

「AI、使った方がいいのはわかっているけど、なんだか難しそう…」

フリーランスや個人でビジネスをされているあなたなら、
一度はそう感じたことがあるかもしれません。
世間では「AIを使いこなさないと時代に乗り遅れる」といった声も聞こえてきますが、
なかなか一歩を踏み出せない。
その理由は、本当に「使い方がわからない」からなのでしょうか？

実は、AI活用にブレーキをかけている本当の原因は、
もっと別のところにあるのかもしれません。

あなたがAIを使えない、本当の理由

最近の調査によると、AIを使っていない人の約3割が「AIの使い方がわからない」と
回答しています [1]。しかし、その一方で「セキュリティが心配」
「情報の正確性に不安がある」といった声も根強く、これらは単なる
知識不足というより、もっと深い部分にある「怖さ」や「不安」という感情の表れではないでしょうか。

特に、フリーランスや個人経営者として、たった一人ですべての責任を負っている
あなたにとって、この「怖さ」は切実です。万が一、AIのせいで情報が漏洩したら？
間違った情報をクライアントに伝えてしまったら？そう考えると、
なかなか新しいツールに手を出す勇気は持てませんよね。

AIを使わない理由	割合	関連する感情
業務で必要性を感じていない	約50% [2]	「自分には関係ない」という距離感
使い方がわからない	約30% [1]	「難しそう」という苦手意識
セキュリティ・正確性への不安	- [2]	「もしも」を考えたときの恐怖
会社が導入していない・禁止	約20% [3]	「自分ではどうしようもない」という諦め

この表を見て、あなたに当てはまるものはありましたか？

「必要性を感じていない」という方も、もしかしたら心のどこかで
「よくわからないものに手を出して、失敗したくない」という気持ちが隠れているのかもしれません。

「AIを使う」と「AIを参謀にする」は全く違う

多くの方が「AIを使う」と聞いてイメージするのは、文章を要約させたり、
アイデアをいくつか出してもらったり、といった「作業の効率化」ではないでしょうか。もちろんそれも便利な使い方ですが、それではAIを単なる「ちょっと賢い書類係」としてしか扱えていません。

わたしが提案したいのは、AIを「参謀」として育てる、という全く新しい発想です。

参謀とは、あなたのビジネスや人生の重要な局面で、客観的な視点からアドバイスをくれたり、思考の壁打ち相手になってくれたりする、信頼できるパートナーのこと。
フリーランスや個人経営者にとって、最も手に入りにくい存在かもしれません。

「この方向性で本当に合っているだろうか…」 「新しいサービスを始めたいけど、
誰に相談すればいいかわからない…」

そんな孤独な意思決定の場面で、もしあなたのことを誰よりも理解してくれている
「参謀」が隣にいてくれたら、どれだけ心強いでしょうか。

なぜフリーランスにこそ「AI参謀」が必要なのか

大企業と違って、フリーランスには潤沢なリソースがあるわけではありません。
相談できる上司や同僚もいなければ、すべての最終決断を自分一人で下さなければならない。その重圧は、計り知れないものがあります。

•孤独な意思決定からの解放: 24時間365日、いつでもあなたの相談に乗ってくれる
　客観的なパートナー。

•思考の壁打ち相手: あなたのアイデアに「本当にそうですか？」と問いを投げかけ、
　思考の盲点を気づかせてくれる批評家。

•限られたリソースの補完: あなたの時間、知識、人脈といったリソース不足を補い、
　一人では成し遂げられなかったことを可能にする増幅器。

AIを「参謀」として育てるとは、AIに「あなた」を教え込み、「もう一人の自分」を
創り上げていくプロセスなのです。

まとめ：怖さを乗り越えた先にある、新しい働き方

AIに対する「怖さ」の正体は、「よくわからないもの」に対する漠然とした不安です。
しかし、AIを「使う」のではなく「育てる」という視点を持つことで、
その関係性は大きく変わります。

AIは、あなたのビジネスを脅かす存在ではありません。むしろ、孤独なあなたの隣で、
共に悩み、共に考え、共に未来を創っていく、最も信頼できるパートナーになり得るのです。

次回の記事では、「大企業がAI参謀を作る時代。でも、一番恩恵を受けるのは
"あなた"です」と題して、個人だからこそできる「自分専用AI」の可能性について、
さらに深く掘り下げていきます。大企業の事例を参考にしながら、
あなたが今日から始められる一歩を一緒に見つけていきましょう。

参考文献

[1] 株式会社クロス・マーケティング (2025). 「ビジネスパーソンにおけるスキルの実態調査」. スキルアップ研究所.

[2] SHIFT AI 調査 (2025).

[3] Bizpa 調査 (2025).